様々なセキュアOSが存在することについて

昨日の日記、朝起きたらすごいコメントがついてる…
少し釣ってみたつもりでしたが、びっくりです。
誤解のなきよう、コメントを見て思ったこと&私の考えを書いてみる

まず注意点

昨日の日記は、Dan氏の個人ページに書いてあることを「私が勝手に意訳,要約しただけ」です。
なので「Dan氏の意図が正しく伝わっていないかも」しれません。
また、私個人の考えとしては、
「他のセキュアOSは絶対必要」だと思います。
たぶん、本場の人々の「他のセキュアOSはいらない」的な発言は、
なんといいますか、学問的な意味で言っているのだと思います。
(いい例えかどうか分からないのですが)「素粒子物理学さえ知っておけば、世の中の森羅万象、社会科学も含めて説明できる」という「物理帝国主義」と少し似てるのかも。
また、彼らが本気でそう思っているかどうかは不明です。

多様性について

OMOさんのコメント
OMO 『LIDSの人ですが。私は「多様性が好きだから」です。
多様性を摘む意見は、究極的に進化を潰します

私も、多様性は絶対必要だと思います。
もし、SELinuxしかない世界になってしまったら、
おっしゃる通り進化がなくなるか、進化速度が遅くなるだろうと思います。
また,NSAの価値観にあわないセキュリティモデルは排除されてしまうだろうし。

OMOさんのコメント
個人的には、いくら完成してしまったとしても、オルタネイティブがないと
いかんと思うです。

たぶん、SELinuxにせよ、LIDSにせよ、仮に「完成」したとしても、
別なものになると思います。そもそも思想が違いますから。

  • SELinuxの思想(私が勝手にML/symposiumの空気から想像)
    • ラベルがないものはセキュリティとは認めない
      • パス名ベースは,本当のセキュリティではない
    • CCを強く意識
  • LIDSの思想(私が勝手に想像)
    • 力まず、もっと気楽にセキュリティ強化しよう

という思想の違いがあると思われます。

さらに、仮に完成形が同じになったとしても、
コミュニティの雰囲気,言語,地域という人間的な要素もあるし。。
セキュアOSが一つになることはありえないだろうし、必要ないと思います。

何が問題になるのか?

私が思うに、セキュアOSの乱立で問題が発生するとすれば、
「各セキュアOSの関係者同士が悪口合戦」を始めてしまった場合でしょう。
もめている間に、商用ソフトに撃破されるか、市場へのアピールもうまくいかなくなると思う。
#↑はセキュアOS研究会の某さんの受け売りです。
技術的にフェアな悪口ならば、お互いが良くなると思いますが。
少なくとも、日本では,悪口合戦はしないように,働きかけたいと思う今日この頃。

Dan氏の記事へのコメント

http://danwalsh.livejournal.com/424.html
NovellのCrispinさんのコメントが面白い。

With the very low adoption rate of SELinux, I think users are crying out for another choice.

そう、
CC規格に合わせるだけでなくて、ユーザのほうを向いて開発せねば!
と思った。