用語について

Simplified Policyでサポートしないパーミッションのまとめレポートを書いている。40ページ超えた…大作になってきたが,単にまとまってないだけかも。

学術系のレポートでもあるし,用語に気をつけている。
「自己流に解釈した用語,NSAの人は使ってない」
ような,用語の用法はやめることを心がける。
つまり,一次情報源であるNSAの用語の使い方に合わせる(http://www.nsa.gov/selinux/info/docs.cfmのドキュメントに出てくる用法)

今まで,SELinuxで使われているパーミッションのことを「Access Vector」と呼んできた。これは,はっきりいって,私流の用法だった(NSAのMLでも同じような使い方をする人をみたことがありますが)。
日本では,この使い方が広まってしまった。たぶん私のせいだろう。
本場の人に意味は通じるとは思いますが,ごめんなさい。
NSAのドキュメント及びMLでのNSAの人の発言を見ていると,
正しくは,「Access Vector Permission」または略して「Permission」と呼ぶのが適当。直感的に分かりやすい日本語訳(?)としては,「パーミッション」が一番だろう。
どういう経緯で「アクセスベクタ」という用語を使い始めたのだっけ…それなりの理由があったはずなのだが,忘れた。

http://www.selinux.gr.jp/selinux-users-ml/200511.month/1140.html
で話を振ってくれた方に感謝。

で,もう一つ気になる用語として,「ACL」がある。
SELinuxのアクセス制御設定のことを「ACL」と私は過去呼んでいた。
学問系のところに出せない使い方だと思う。
セキュリティの教科書読んでみると,「オブジェクトがどんなサブジェクトにアクセスされるか」を規定したのが「ACL」である。
SELinuxの場合は,普通に「ポリシ」と呼ぶのが適当。
「ポリシ」が通じなそうな場合は「アクセス制御ルール」と呼べばよいかと思う。
しかし,英語の本でも,SELinuxのアクセス制御設定のことを「ACL」と言っているのを見たことがある。もしかしたら,そういう使い方も暗黙に認められているのかもしれないが…